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省エネ住設・太陽光発電設備の暗雲

皆さんこんにちは、さつまホームの新留巧三です。今回は、今後気になる点についてお話ししたいと思います。

割安深夜電力料金をいつまで続けることが可能なのでしょうか??

震災後大きな問題が原子力発電廃止の論争の中に隠れています。

原子力発電の稼働について賛否を言うのではありませんが、今後の予測として考えて行く必要があるようです。

今までの電力の供給は下記の表を見てもらうと一目瞭然ですが、原子力発電を基本に考えていました。原子力発電は、夜間だからといって出力を落とすことができません。

また、昼間の需要があるからといって急に出力を上げることもできません。

昼間の不足分は、火力発電などに多くを頼っていたのです。

今までの原子力発電中心の考え方では、原子力発電を維持する上で深夜電力の需要を作ることは原子力発電を維持する上で必須なのです。今までの電力需要の考え方は、下記の表にあるようなベストミックスで電力供給を行っていました。

 

しかし、今後原子力発電が廃止されると多くは化石燃料を使った火力発電に依存しなければなりません。深夜電力を安価にして無理して供給する必要もなくなってきます。

コストの面から考えてみましょう。

電力の仕入れ原価すなわちコスト試算によると

発電施設を40年間利用運転した場合1キロワットを生み出すのに、

原子力5.3円、石炭火力発電5.7円、LNG火力6.2円、石油火力10.2円、

水力(稼働率45%)11.9円のコストが掛ります。

おかしな話ですが、こんな状態なのに太陽光発電で発電した電力を1KW/h 42円で電力会社が買いとっているのです。成り立たない・・・

昼間電力は、21円~30円で販売をしています。太陽光発電の電力を一般家庭から買い取れば1KW/hで10円前後の赤字になるのです。

普通の会社ならすぐにつぶれます。

原子力発電がなくなり火力発電依存になれば、深夜電力も1KW/hあたり10円以上のコストが掛り、深夜料金を約8円で売ってはこれもまた会社がもちません。

世間で行っている太陽光発電の試算や深夜電力利用の電気温水器の試算も総崩れです。

こんな状態で省エネ設備を試算することは危険です。原子力発電がどうなるのか予測はつきません。なし崩し的に再開することは許せないが、突然の廃止によって一般の住宅につけられた深夜電力対応型の給湯器や太陽光発電は、急に重荷の設備と化します。

今後省エネ設備を選択する場合は、自己使用を目的とし、余剰電力を売ることを計画に入れないこと。安い深夜電力を当てにしないことが必要になると思います。

前段が長くなりましたが、省エネのファーストステップは設備仕様による経済効果を求めるのではなく少しのエネルギーで暮らすことのできる住宅づくりが今は一番大切ではないかと考えます。
断熱性能、気密と全熱交換換気、開口部の断熱、四季を考えたプラン提案。設備の選択は、ガスや電気の供給が不安定でもその影響を受けにくいものを選択することがベストではないでしょうか。
私たちの会社でもその点に配慮をした省エネ住宅の開発を進めています。

原子力行政が崩壊した今、慎重に省エネ住宅を考えたいものです。

記事一覧 | 2012年4月